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2006年 06月 29日
タイトル 歌集
説明2005 小学館 榎本 ナリコ レビュー はじめにおことわりしておきますが、マンガです。って作者名見ればわかりますね。 「歌」というものに寄せた物語を集めたものです、と作者が後書きで書いてます。つまり短編集。全8篇、J-pop、唱歌、なつメロ、その「歌」のなかにいきなり釈迢空の「短歌」が出てきて、いやほんとにびっくりしました。 葛の花踏みしだかれて色あたらし この山道をゆきし人あり (ママ。原文は句読点があった) この歌、たしかふた通りの解釈があったんですよね。先を行く人への親近感と、踏まれた花への惜慕。作者がこの歌をどうあしらっているかは、内緒です。へへ。 装画がアールヌーヴォー風で、金の箔押しで、きれいです。要するにタイトル+ジャケ買いなんですが、せつなさはいつものナリコ節で、題材は相変わらずですが描写はソフトだし、『センチメントの 季節』をずらりと並べるよりはこの一冊を大事にしとこうかなと思うわたしでありました。 2006.02月02日 15:22
by swampland
| 2006-06-29 15:19
| 書評・文章等評
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